さて『光の王国』の外伝をお届けします。
時期的には、本編第四話の少し後。メインキャラは本編の三〜四話に登場する傭兵エイシス。奈子やソレアはほんのおまけ程度だし、由維やファージは出番なし。
そして意外なことに、今回はお約束の『女の子同士の絡み』がありません(笑)。
それを楽しみにしている一部(大多数?)の方々、残念でした。
一応、今回はまっとうな(?)男×女の恋愛物にしたかったのです。
これが恋愛物といえるかどうかは非常に疑問ですが、なにしろベースになっているのは『コバルト・ノベル大賞』に応募しようと思っていたネタですから。
プロローグとエピローグの一部を除くと、本編を知らなくてもほぼ話が通じるようになっているのもそのためです。
だから最初は原稿用紙百枚に収めるつもりだったのですが、実際には百四十枚にもなってしまいました。
では、この作品の裏話や伏線の説明を少ししましょう。
三章『滅びの谷』の中で、フェイリア・ルゥという魔術師の名が登場しますが、これは『北原のみぢかいお話』に収録している『ファ・ラーナの聖墓』のヒロインです。
彼女、村を出た後こんなことをしてたんですねー。
ちなみに、エイシスが初めて登場した『黄昏の堕天使』第一章のラストで、名前は出てきませんがちらっと彼女のことを話しています。
その時エイシスは「もう生きちゃいないだろうな」とか言ってますが、実はちゃんと生きています。ひょっとしたら、本編にも登場するかもしれません。
そして、フェイリア・ルゥは実は話中に何度か出てくる「リューリィの魔法の先生」でもあります。だからエイシスとリューリィは同じ呪文を使うんですね。
エイシスはもちろんそのことに気付いていますが。
次に、今回のヒロインのリューリィですが……
彼女を本編に登場させるかどうか、今悩んでいるところです。
登場させて、奈子との絡み……じゃなくて三角関係というのも面白いかな、なんて考えていますが。
あ、でも奈子の本命は(本人は否定するでしょうが)あくまで由維ですよ。ただ、奈子には強い男に無条件に惚れてしまうクセがあるだけ。
それにしても……今気付いたけど奈子とリューリィって何となく性格似てるわ(笑)。
ところでこの作品、戦闘シーンがかなりはしょられているのにお気付きでしょうか?
狼のシーンはともかくとして、三章の亜竜との闘いの第一〜第二ラウンド、そして四章のエイシスが敵の将軍を暗殺しに行くシーン。
最初はこういった部分もちゃんと書くつもりだったんですが、いくつかの理由でこうなりました。
この作品は恋愛物だから、とか、枚数の制限、とか、この作品の後半は『リューリィの視点』がメインだから、とか、男がボロボロになって闘っているシーンを書いても面白くないから、とか。
特に最後の理由が大きいかな? やっぱりボロボロになって闘うシーンが似合うのは奈子ですよね(笑)。本編第五話でも頑張ってもらいましょう。
では最後に、次回作の予定を……って、実はまったく決まっていません!
一応、本編の第五話を考えてはいますが、まだプロットをまとめてないし……他の外伝が先になるかも。でも、インタルード3が先って事はないはずです。
『光の王国』以外に書きたいアイディアもたまってきたしなぁ……。
今回、私としては(これでも)結構マジに書いてしまったので、次はもっと開き直った『美少女活劇』を書きたいですね。
『活劇★美少女小説館』の志郎さんと「お互い美少女活劇の道を極めましょう」と約束したし(爆)。
ま、次回作は風の吹くまま気の向くまま、とゆーことで。
それでは、また。
一九九八年五月 北原 樹恒
kitsune@mb.infoweb.ne.jp
http://plaza4.mbn.or.jp/~kamuychep/chiron/
いつになったら終わるのか〜という『光』の全面書き直し作業、ようやく『リューリィ』まで来ました。
このペースでは、二○○二年中に最終話まで終わらせるのは不可能でしょう。どうしても新作の執筆を優先してしまいますから、最近、書き直し作業に費やすのは半月に一日くらいしかありません。
次の書き直しが長い『ファ・ラーナの聖墓』なので、始める前からすでにうんざりしてます。しかもこの先、本編はどんどん長くなる一方だし。
保証してもいいですが、書き直し作業が終わるよりも先に『たたかう少女』が完結します。ひょっとしたら、『月羽根の少女』さえ完結してしまうかもしれません。せめて『一番街の魔法屋』が完結するまでには終わらせたいものです(笑)。
で、最近の執筆状況ですが、まず『たたかう少女5〜反逆の少女たち〜』が執筆中です。二○○二年春頃の公開を目指してます。
それと平行して新作長編を書いているのですが、これは事情により『ふれ・ちせ』での公開予定なし。
その後、『月羽根の少女3〜妖精狩り〜』の執筆をはじめる予定。年内に書けるのはこの辺まででしょうか。
一応、今年中に『たた少』と『月羽根』を完結させて、来年からまた新作をはじめようと考えているのですが、はたしてどうなることやら。
それでは、『ファ・ラーナの聖墓』の第二版あとがきでまたお会いしましょう。
二○○二年一月 北原樹恒
kitsune@nifty.com
創作館ふれ・ちせ
http://plaza4.mbn.or.jp/~kamuychep/chiron/
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