片手だけつないで・異聞 〜天使たちの午後(笑)〜

「軽薄が制服を着て歩いているようだわ」
「なにが」
「何しているのよ」
「別に。朝の挨拶していただけでしょ。『ごきげんよう、白薔薇さま』『ごきげんよう、天使たち』……何が問題?」
「朝の挨拶で、どうしてセーラー服を脱がす必要があるわけ」
「ああ」
「ああ、じゃないわよ」
「いいじゃない、別に。ブラのストラップが襟から見えていたら、指摘するのが上級生としての当然の義務でしょ。そうしたら『直してくださいますか』って。ずいぶん積極的な子がいてね」
「積極的すぎるわよ。だからって、調子に乗って全員脱がしてどうするの」
「だって一人にだけじゃ不公平でしょ。何なら、蓉子も脱がせてあげよう」
「するなぁぁぁぁぁぁっっっっっ!」
 ドカッ! バキィィッッ! ドガシャァァッッッ!

 ……こうして、佐藤聖はお星様になった。
 志摩子はその後、小笠原祥子の妹となり、リリアンでの三年間をそれなりに幸せに暮らしたそうな。






















祐巳「…………すると、私の出番は?」



あとがき

連続新刊ネタです。
いやもう、なにも言うことはありませんね。
それにしても、「ごきげんよう、天使たち」なんてセリフがさらっと飛び出す白薔薇さまって……。
原作を読んで私は、ユイさんの『爆走!! 白薔薇さま』を思い出してしまいましたよ(笑)。
なお、この作品はヒビキさんのサイトの『おひろめ会場(笑)』に投稿したものの再録です。


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