どこが『月羽根の少女』やねん――
作者自身がそう思っているくらいだから、きっと読者のみなさんも同じ思いでしょう。
とゆ〜わけで「砂吐き話」月羽根の少女の第二弾『炎のたからもの』をお届けします。
第二弾といいつつも、厳密には前作の続編ではありません。同じ設定の別な話としてお読みください。
最初の構想段階では、ちゃんとした続編だったんです。徹の出番も、さおりが翔ぶシーンもちゃんとあって。前作のラストシーンから約一月後、たまたまさおりと徹が喧嘩をしているときに美里と知り合って、さおり・徹・美里の三角関係とゆ〜ラストになるはずだったのに。必要最小限の部分だけを残してそれ以外をばっさり切り捨てたら、こんな話になっちゃいました。
それにしても、オール一人称というのは辛いですね。やっぱり私は三人称の方がいいや。
一人称に慣れてないんですよ。私の作品で一人称というと、短編の『道道一号線物語』と『チョコレート娘』くらいですから。
最初の下書きはいつも通りの三人称で書いていたのですが、この話に限ってはやっぱり一人称の方がいいだろうと、全部書き直しました。
さて、このシリーズの第三弾はどうしましょう?
アイディアはいくつか考えてありますが、書くとしてもずいぶん先になると思います。その時は多分、徹も美里も登場して、さおりの争奪戦を繰り広げるはず。母親が留守にするたびに貞操の危機を迎えるさおり。次回は大丈夫でしょうか?(笑)
それと、そろそろ「羽根」の秘密も明かさなきゃなりませんね。ま、機会があれば書く、ということで。
そうそう、まったく違う第三弾の構想もありました。一作目がウブな少年少女の純愛、二作目が百合だったので、三作目は近親モノはどうだろうか、と(爆)。その場合、ヒロインはさおり以外の羽根少女で、「姉×弟」ネタになるはずでした。
当然、このネタはボツになりましたよ。どう考えても十八禁ですから(笑)。
では最後に次回作の予告を…。
次回はお待ちかね、『光の王国』です! と言っても、実は短い番外編。エイシスが主人公で『金色の瞳』の少し後の話になります。たぶん九月中には公開できるはず。
長編の予定はしばらくありません。…本当はないわけじゃないんだけど、それは『ふれ・ちせ』公開用ではなくて、某新人賞応募用の作品なので。
それでは、また次回作でお会いしましょう。
一九九九年九月 北原樹恒
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創作館ふれ・ちせ
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