「今まで、あとがきなんてなかったのに、何故第三話だけ?」
はい、いいところに気が付きましたね。
実は『光の王国』は、 第三話をもって「第一部・完」となります。
「ちょっと待て。これで終わり? 伏線やら謎やら、山ほど残ってるんじゃない?」
その通りです。誰も、これで終わりなんて言ってません。
むしろこれからが本番。今、第二部の構想を練っている最中です。
このシリーズの第一話〜二話あたりは、けっこうノリだけで書いてしまったような部分があって、その分、第三話では苦しみました。
で、ここらでちょっと間をおいて、何を書くのか、何を書きたいのかをじっくり考えてみようと、そう思ったわけです。
「第二部の展開はどうなるのか?」
一つはっきりしているのは、二話〜三話で出てきた伏線や、詳しく説明されないままになっている部分が、かなり明らかになるだろうということ。
ファージとソレアの秘密、竜騎士、この世界の歴史、ランドゥやファレイアの神々、等……。
しかし、そんなことよりも私が書きたいのは、奈子と周囲の人間達との関係。
由維×奈子、ファージ×奈子、ハルティ×奈子、この関係がどうなっていくのか、作者としても興味津々です(笑)
本編第四話『レイナの剣(仮)』は、年内に発表できるかどうか微妙、といったところでしょうか。
その前に、設定資料集とか、番外編的な短編をいくつか書こうと思っていますので、そちらもよろしくお願いします。
一九九七年九月 北原 樹恒
kitsune@nifty.com
創作館ふれ・ちせ
http://plaza4.mbn.or.jp/~kamuychep/chiron/
ようやく、長い間直したいと思い続けていた第一部(一〜三話)の書き直しが終わりました。
大きく書き直した第一話に比べると、二〜三話は修正量は少なかったのですが、その割に辛い作業でした。
やってて面白くないんですよ。
どうしてだろう、と考えてみて、二〜三話が作品として面白くないからだと気がつきました。
やっぱり『光の王国』が本当に面白くなってくるのは、第二部(四話〜)以降だと思います。四話『レイナの剣』でそれ以降の『光』のスタイルが確立されていますしね。
そういえば、三話は最初の執筆時も一番難産だった作品です。当時は、長い作品を書くのに慣れていないからだと考えていましたが、そうじゃないんですね。ストーリィが面白くなくて、展開に無理があるからだったんです。
いっそのこと、今回ストーリィも全面的に直そうかと思ったのですが、さすがにそんな時間はないし、一度書いた話をまったく変えてしまうのもどうかということで見送りました。
まぁとにかく、これで第一部の書き直しが終わったので、最終話を公開することができます。四話以降の書き直しは最終話公開後、CD―ROMに収録するために行います。一〜三話は初版が(今となっては)読むに耐えない出来なので、最終話公開前に直したかったんです。
最終を公開した時に、初めて『光』を読むという人も出てくるでしょうから、第一部だけで見捨てられると困るなぁ、と(笑)。『金色の瞳』まで読んでも面白いと感じないのであれば、その人は『光』とは合わない性格なんでしょうけどね。
二○○○年五月 北原 樹恒
kitsune@nifty.com
創作館ふれ・ちせ
http://plaza4.mbn.or.jp/~kamuychep/chiron/
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