はぁ…。
あたしは大きく息を吐き出した。
まだ、心臓がバクバクいってる。大変なことになっちゃった。
…でも、よかった。
ふふ…。
なんだか、少し可笑しい。
今日、初体験するなんて…。
つい一時間前には考えもしなかったのに。
しかも、相手が兄貴なんて。
やっぱりヘンかな?
恋愛感情なんてないのに。
だけど…。
兄貴とセックスするところを想像してみる。
ちっともイヤじゃない。
むしろ、兄妹の絆がより深まりそうな気が…って、普通は兄妹でこんなコトしないか。
ふふ…。
可笑しい…や。
あたしって、エッチな女の子なのかな。
でも、だとしたらそれは兄貴にも責任がある。
母さんが留守のとき、よく彼女を部屋に連れてきてセックスしてるから。
あたしが家にいてもお構いなしで。
兄貴の彼女、先刻のビデオの女の子と同じような声を出してた。隣の部屋だから、壁を通してよく聞こえる。
あたしはそれを聞きながら、ひとりエッチしてたんだ。
ただ一人でするのよりも、いやらしい声を聞きながらの方がずっと興奮した。
だから、あたしがエッチな女の子になったのは、半分くらいは兄貴のせいだ。
ちゃんと、責任取ってもらわなきゃ。
服を脱いだ。
着ているもの、全部。
ショーツが濡れてて、染みになっていた。
指で、あそこをを触ってみる。
ヌルヌル…。愛液が流れ出しそうなくらい、濡れている。
新しいショーツを着ける前に、ティッシュでキレイに拭いた。
どうせ、またすぐに濡れちゃうんだろうけど。
裸のまま、鏡の前に立ってみた。
裸のあたしが映っている。
どちらかといえば小柄だ。
手足もウェストも自慢できるくらい細い。
でも、その分胸もないのがちょっと悲しい。
乳首は淡いピンクだけど、小さくて子供の胸みたい…って、ホントにまだ子供だけどさ。
あそこの毛は薄い。
柔らかな毛が少し生えてるだけ。
やっぱり、子供っぽいな…。
でも、自分で言うのもなんだけど、顔はけっこう可愛いよね。
これでも、学校ではかなりモテるんだし。
鏡の前でくるっと一回転してから、あたしは服を着た。
いちばんお気に入りの、淡いピンクのショーツ。
そして、セーラーの夏服。
ブラは着けなかった。
わざわざセーラー服を着せたってことは、ビデオみたいに着たままエッチしたいってことだろう。
でも、セーラー服を着たままだとしても胸は触ってほしいから、きっとブラジャーは邪魔になる。
服を着て、髪にさっとブラシをかける。
肩に軽くかかるくらいの、茶色の髪。
手間をかけて手入れしているから、枝毛なんてほとんどない。
最後に、薄いピンクのルージュをつけた。
ちゃんとお化粧しようかとも考えたけど、お化粧のうまさじゃきっと兄貴の彼女たちにはかなわない。
やっぱりここは初体験の女子中学生らしく、若さと清純さで勝負よね。
準備ができて、もう一度鏡を見る。
うん、完璧。
ちょっと子供っぽいけれど、十分すぎるくらいに可愛い女の子がそこにいた。
大きく深呼吸する。
「よし。さぁ、行くぞ」
そうしてあたしは、兄貴の部屋へ向かった。
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