「じゃあ、今度は香奈が気持ちよくなる番だな」
兄貴は笑って言うと、ベッドの上に座っていたあたしを捕まえて押し倒した。
手が、スカートの中にもぐり込んでくる。
「あ…」
兄貴の手は内腿を滑って、あたしの…エッチな部分に触れた。
下着の上から、割れ目にそって指を動かしている。
「あ…、あん…」
自然と、声が出ちゃう。
気持ちイイ…。
すごく感じる…。
だってあたし、先刻のフェラチオで、すっかり興奮しちゃってるんだもの。
ねぇ、触って。
もっと触って。
もっと激しく。
そうおねだりしたいくらい。
だけどそれを口に出すのは恥ずかしい。
濡れてる…。
濡れて、溢れ出してる…。
「あっ…、あぁっ」
イイ…自分で触るのより、ずっと気持ちイイ。
兄貴の手が、下着の中にまで侵入してくる。
「は…ぁっ!」
直に、触られちゃった。
ヌルリとした感触。
…恥ずかしい。
こんなに濡れてるあそこを触られちゃった。
兄貴は、口元にかすかな笑みを浮かべてる。
ちょっと触っただけで、あたしが今どんなに感じているのかわかったんだろう。
「あっ…ん…あっ…は…はぁっ」
あたしの愛液にまみれたヌルヌルの指が、クリトリスを撫でている。
指がリズミカルに動くたびに、勝手に声が出ちゃう。
「あぁっ…あぁっ…」
イイ…イイ…。
して、もっとして。
もっと指を動かして!
「あぁ…あぁ…あ…はぁ…、あ〜っ! あぁ〜っ! あぁぁ…やぁっ!」
あたしの身体が、びくりと震えた。
指が、入ってきた。
あたしの中に。
「はあぁぁぁぁぁっっ!」
…………
…一瞬、意識が真っ白になった。
…イッちゃった。
指が入ってきた瞬間、あたし、イッちゃった。
…感じる。
指が…兄貴の指が、あたしの中に入ってる。
自分の指よりずっと太い。
兄貴の指が、奥まで入ってる。
あたしの中で、ゆっくりと動いてる。
「あ…んん…、あぁ…」
イッたばかりなのに、あたし、また感じてる。
腰が、勝手に動いちゃう。
自分で腰を動かすと、もっと気持ちイイ。
あまり激しく動くと少し痛いけれど。でも、それが堪らない。
「イイ…イイ…あぁ…、あ…、あ…」
もう…ダメ。
おかしくなっちゃう。
ううん。もう、おかしくなっちゃったのかも。
だって、初めてなのにこんなに感じて。
こんなに濡れて。
自分から腰を振ってる…。
ねぇ…兄貴、なんとかして…。
「あ…ヤダ、ダメ! や…あぁぁっっ!」
指が引き抜かれた瞬間、あたしは「ヤダ!」って叫んでいた。
だって、もうちょっとでまたイけそうだったのに。
「心配すんな。もっと気持ちイイことしてやるから」
兄貴は下着に指を引っかけて、それをするすると引き下ろした。
そしてスカートをまくり上げると、あたしの膝の辺りを押さえて、大きく脚を開かせる。
「ヤ…ヤダぁ…」
こんなの、恥ずかしすぎる。
触られるだけならまだしも、こんな大股開きであそこを兄貴の目に晒すなんて。
熱く濡れていた部分がひんやりとした外気に触れて、そこが露わになっていることをいやでも思い知らされてしまう。
脚は押さえられているけれど手は自由だから、あたしは両手でそこを隠そうとした。
すると、兄貴の手があたしの手に重ねられる。
「…やだっ!」
その意図はすぐに理解できた。
兄貴の手があたしの中指を掴んで…。
「やぁっ!」
無理やり、中に入れたんだ。
あたしは慌てて指を引き抜こうとしたけど、兄貴の手にがっちりと押さえられてしまっている。
「やぁ…あぁ…あ…」
「香奈だってオナニーくらいしてるんだろ? 俺の見てる前でして見せろよ」
「や…ヤダぁ…あ…あぁ…」
「ヤダって言って、感じてんじゃん?」
「…ズルい…兄貴ってば…あぁっ!」
オナニーして見せろ、なんて言ってるけど、指を動かしているのは兄貴の手だ。
兄貴があたしの指を使って、あたしを攻め立てている。
「やぁっ…あぁっ、あぁっ、あぁん…」
これは先刻、兄貴の指を入れられていたときよりも恥ずかしい。
無理やりとは言え、形の上では兄貴の見てる前で一人エッチをしているような体勢だ。
兄貴に操られたあたしの指が、自分自身を犯している。
くちゅくちゅ、ぬちゃぬちゃと、いやらしい音を立てている。
「はぁ…はぁ…あぁ…ん…あぁ…ひぁ…」
「気持ちイイだろ?」
「……ぅん」
恥ずかしかったけれど、あたしは小さく頷いた。
だって、ここで止めてほしくなかったんだもの。
もっとして欲しいんだもの。
「じゃあ、そのまま続けてろよ」
「え…?」
兄貴の手が離れる。
それでもあたしは、自分で指を動かし続けていた。
もう、止められない。
「ひっ…ひゃあぁ…やぁぁっ!」
不意に、指ではないものがそこに触れた。
一瞬遅れて、その正体に気付く。
兄貴の、舌だ。
あたしの股間に顔を埋めて、アノ部分を舐めている。
「あぁっ! ひぃぁ…あんっ、あ〜っ!」
全身がびくびくと震える。
こんなの、初めての感覚だ。
柔らかくって、ヌルヌルして。
すごい…すごい…。
指よりも感じちゃう。
仔犬がミルクを飲むときのように、ピチャピチャと音を立てている。
兄貴に舐められながら、あたしは無我夢中で指を動かす。
「あ………、ぁ……」
あまりの快感に、口は大きく開いているのにもう声が出ない。
息ができない。
あたしは、これまで経験したことのない高みにまで到達していた。
なのに、まだまだ登り続けている。
頂は一体どこにあるのだろう。
このまま登り続けたら、一体どうなってしまうのだろう。
恐いくらいに、感じてる…。
「は…ぁ……、ぁ…、…あ!」
兄貴の舌が、中に入ってくる。
あたしの身体を、内側から舐めている。
「あ…、あぁっ…ダメ…ダメ…だめぇ…」
また、イッちゃうよぉ…。
もう…ダメ…。
「気持ちイイ?」
「イイのぉ! 気持ちイイの…イッちゃう…イッちゃう! イッちゃうぅぅっ! ああっ…ひぃぃぃっっっ!」
なんの前振りもなしに、いきなりクリトリスを強く吸われた。
雷に打たれたような衝撃が全身を貫く。
あたしは思いっきり悲鳴を上げて。
そして、頭の中は真っ白になって。
…そのまま、ふぅっと意識が遠くなった。
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