光の王国7 金色の瞳(前編) 1999年6月 


私は、死ねないんだ…

墓守…王国時代の大いなる『力』を封印する者。
世界を滅ぼしかねない凄惨な戦いを、二度と繰り返さないために。
しかしその存在は、『力』を求める者たちにとっては目障りでしかなかった。
だから、墓守を始末しようと考える者がいたとしても不思議ではない。


「なんで、あんたがここにいるのよ!?」
転移を終えた奈子の前に、傭兵エイシスの姿があった。
いつものように蹴りを入れようとした奈子だったが、ぎりぎりのところで思いとどまる。
奈子が手を下すまでもなく、エイシスはひどい傷を負っていたから。
ファーリッジ・ルゥ暗殺の依頼を断ったエイシスは、口封じのために依頼主から追われていたのだ。
二人の逃避行…それは、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった――。


 序. 金色の髪の少女 〜王国時代〜
第一章.オホーツクの海辺
第二章.墓守
第三章.逃避行
第四章.二人の夜
第五章.無銘の剣
あとがき


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