最終話 生まれ来る者たちへ 2001年6月 

それは 遙かな未来
  この地に生まれ来る者たちへの メッセージ



 ファージをはじめとする友人たちの相次ぐ死に深く傷つき、自分たちの世界で抜け殻のような生活を送っていた奈子と由維。
 もう二度と『向こう』へは行かないつもりだった。
 しかし……

 ある夜、由維が口ずさむ歌に耳を傾けていた時。
 母なる海のように優しく、美しい旋律。
 二人はそこに、答えを見つけてしまった。
 失われた歴史を。
 あの世界の隠された真実を。

「決めた。もう一度、行こう」
 赤茶けた荒野に咲く一輪の小さな花を見つめて、奈子は言った。
 生きることの厳しさ。
 そして生命というものの強さ。
 小指の先ほどの小さな花に、それを見ていた。
「……いいよね? ファージ、クレイン、そして……エモン・レーナ。いいよね、アタシがしようとしてることは、間違ってないよね?」


ついに完結、感動の最終話。
四年間の集大成、クライマックスを飾るにふさわしいシリーズ最長編。

序 章. レーナの末裔
第一章. 漁火の海
第二章. 二人の旅
第三章. 生命の旋律
第四章. Time has come.
第五章. 天と地の狭間で
第六章. 最後の竜騎士
第七章. Fight!
第八章. 紅蓮の青竜
第九章. 銀砂の戦姫
第十章. 天の光
最終章. 生まれ来る者たちへ
謝辞とあとがき


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